おひさまの家は、睡眠障害や慢性疲労症候群の子どもたちを支援するボランティア団体です。
「みんなで力を合わせて自分たちの病気を良くしていきたい」という病気の子どもたちが集まって、おひさまの家は生まれました。
おひさまの家には睡眠障害や慢性疲労症候群だけでなく、発達障害や自律神経失調症、不登校など、いろんな背景をもった人がいます。
人それぞれ症状や困りごとは違いますが、大変さを抱えているのはみんな一緒。「自分たちと同じように困っている子どもたちの力になりたい」と、同じ思いを持って活動しています。
これまでおひさまの家では病気の当事者さんや元当事者さんを中心に、いろんな人に協力してもらいながら、たくさん交流の場を作ったり、情報を発信したりしてきました。
これからも病気の当事者さんやご家族の方を支援したり、「子どもの睡眠と健康の大切さ」を世の中に広める活動を続けていきます。
自分たちのペースでゆっくりとになりますが、どうか見守っていてください。
そして、
「夜眠れない、朝起きられない」
「いつも疲れていて体調が悪い」
「学校に行けなくて一人で悩んでいる」
そんな思いを抱えている方、そのご家族の方、そんな子どもたちを支援したい方はぜひ、おひさまの家の活動にご参加ください。
おひさまの家はみなさんとお友達になれると、とても嬉しいです。
おひさまの家の由来
おひさまの家を作った人たちが「3階新病棟」略して「3新」と呼ばれる病棟で入院治療していたことから「SANSHIN→Sunshine→おひさま」という名前の案が生まれました。
だじゃれのような由来ですが、みんな病気で寝て過ごすことも多かったので、病気の子どもたちが太陽の光のあたる時間に起き、元気に過ごせるようになりますようにとの願いも込めて「おひさまの家」という名前に決まりました。
同じ病気と闘ってきた仲間だから、私たちはお互いを家族に近い特別な関係だと思っています。おひさまの家が病気の当事者さんたちにとって「おひさま」や「家」のように優しくて温かい、安心できる居場所になりますように。
小児睡眠障害とは
小児や青年期において、睡眠に何らかの問題がある状態のことです。
眠れない・起きられない・寝不足・寝すぎる・嫌な夢を見るなど様々な問題が見られ、その問題によって体調が悪い・学校に行けないなど、生活に支障がでてしまうことがあります。
病気の背景にはアレルギー・発達障害といったほかの病気や、オーバーワーク・いじめといった生活上の問題が潜んでいる場合もあり、睡眠外来を設けている病院での治療が必要となってくることもあります。
小児の筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)とは
原因不明の強い疲労や体調不良が数か月以上など長期にわたって続く病気です。
不調に伴って意欲や学力の低下がみられることもあり、睡眠障害の症状もよく現れるため、関連性が指摘されています。
上記の症状から日常生活に支障をきたしてしまうこともあり、医療機関での治療が必要となってくる場合もあります。
※現在、慢性疲労症候群は正式に「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」と表記されますが、おひさまの家では分かりやすく「慢性疲労症候群」の表記で統一しています
監修:田島世貴 医師 (おひさま 子ども・ファミリークリニック 院長)
ピアサポートについて
睡眠障害や慢性疲労症候群といった病気は、当事者さんの健康だけでなく日常生活にも大きな影響を及ぼします。
ひどい体調不良のせいで、今まで当たり前のようにできていた生活ができないというのはとても辛く苦しいことです。そのため、身体だけでなく心もしんどい状態の当事者さんは少なくありません。
また、睡眠障害などの病気はなかなか理解され難いこともあり、当事者さん自身も「自分は頑張れない人間なんだ」と自分を責めてしまうことがよくあります。
そんな病院の治療だけではすぐに治すことの難しい「心のしんどさ」に対して、患者さん同士のピアサポート(当事者治療)の効果が注目されています。
ピアサポートとは「仲間同士の支えあい」を意味し、同じ経験をした当事者さん同士で悩みや不安を分かち合うことで、前向きな気持ちで病気と向き合うことができるようになるといった自助活動のことです。
おひさまの家では、ピアサポートとして悩みを相談したり、病気を良くするための生活の工夫などの情報交換をしたりしています。また、学校で友達と遊ぶのと同じように気楽に楽しく集まっているので、みんな自然と明るい未来に向けて進んでいます。
日本で初めての小児睡眠障害・慢性疲労症候群の当事者団体として、これからもピアサポートを中心とした活動をしていきます。